前回インタビューさせていただいた、50年以上の歴史を持つ藤井寺市剣道薙刀協会さん。今回は藤井寺市民総合体育館の心技館の一室で稽古をしているなぎなたさんの練習の様子を取材してきました!
なぎなたの修練により、心身ともに調和のとれた人材を育成していくことを理念としているなぎなたさん。ちょっと敷居が高く感じられるかもしれませんが、雰囲気はとっても穏やかで、皆様楽しそうにお稽古されていました!
前回の記事はこちらから
掲載情報は2024年3月の記事になります。営業時間や価格など、最新の情報は店舗様にご確認ください。
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お店の営業時間など詳細情報
練習所 | 藤井寺市民総合体育館 |
住所 | 藤井寺市大井1丁目2番20号 |
駐車場 | 体育館敷地内 |
練習日 | 土曜日、日曜日 |
練習時間 | 土曜日 18時~21時/日曜日 9時~12時 |
公式サイト | https://fujikenkyou.upper.jp/ |
SNS等 | Instagram https://www.instagram.com/p/CrviI_Dppqj/?utm_source=ig_web_copy_link&igsh=MzRlODBiNWFlZA== |
インタビュー内容
昭和45年
なぎなたさんはいつから指導を開始されましたか?
昭和45年に藤井寺市で岩瀬孝代先生という方がなぎなた教室を始められました。
武道は禁止され、なぎなたも禁止されていた
教室を始められたきっかけは何ですか?
戦後、アメリカから武道は禁止され、なぎなたも禁止されていたそうですが、もう一度武道をしようと大阪の先生方が集まっていろんなところで講習して広めていったそうです。その流れで藤井寺市でも剣道教室の横でなぎなた教室をしないかというお話があり、なぎなた連盟から岩瀬先生が派遣されたとお伺いしています。
繋いできた教室
道場にはどれくらいの年齢層が多いですか?
多いのは学生さんですね。ですが、最初教室で教えてくださっていた岩瀬先生がとても積極的な方で、剣道教室を見学に来た子の横に女の子がいたら声をかけたり、親戚とかは?ってみんなに声を掛けて回って、繋いできた教室になります。なのでお父さんは剣道してるけど娘さんでなぎなたやってる子も居ます。
どうしてもなぎなた教室がなかなか無かったり、なぎなたを知らなかったりで、あまりお教室に通おう!って方が少ないので、岩瀬先生が女の子を見たらどんどん声を掛けてくださったり、見に来てるお母さんにも声を掛けて一緒にやったりして今に繋がっている教室になります。
防具競技の他に演技やリズムなぎなた
なぎなたの基本ルールを教えてください。
なぎなたは防具競技の他に演技やリズムなぎなたというものがあります。防具競技に関しては防具を着けてするもので、ルールも基本剣道とあまり変わりませんが、大きな違いは脛があることになります。また剣道さんと同じで、気剣体一致といって、気持ちとなぎなたが一つになって、気迫のこもった打突じゃないとなかなか一本になりません。また、試合中のガッツポーズは禁止とされており、心身ともに成長していくことを大切にしています。
演技競技は決まった形が8本目まであり、学年や段位により決まった形の中から3本指定され向かい合った相手とどちらが正しく出来るか?を競います。入場してきて、正面に礼をして、お互いに礼をしてから開始になります。2チームが演技しているのを審判が、どちらが正しい形かを判断して旗を上げるという競技です。
リズムなぎなたは音楽に合わせて全員で音楽に合わせて、自由に演技をする競技になります。音楽には特に規定はなくて、皆で曲を決めています。また、なぎなたにも段位があり、なぎなたの場合は6級から始まり、1級、初段から5段、次が錬士、教士、範士が一番上となります。防具競技の場合の段位は剣道さんと同じ様に礼儀、所作、打突部、残心などを見ますが、演技競技の場合は他にも礼や胴着に皺が寄っていたり、髪の毛をしっかりまとめているか?等の身だしなみも見られます。
なぎなた、胴着、袴、
なぎなたを習う際に必要なものはなんですか?
必要なものは、なぎなた、胴着、袴、こちらが有れば演技は可能です。なぎなたは教室でお貸ししているものがありますので、こちらを使ってもらうようにしています。他に防具競技の場合は防具が追加で必要となりますが、基本なぎなたは女性の方が多かったので、皆さん大事に使って残していってくれてる防具があります。大きくなった場合は買っていただいてますが、最初は貸し出しで先輩たちの残していったものを着けていくという形にしてますので、急いで用意しなくても大丈夫です。他にも小さい子には袴なども貸し出ししています。
色んな楽しみ方がある
なぎなたの魅力を教えてください。
なぎなたは何歳で始めても上を目指せる競技です。うちの道場に通ってくれてる子たちは都道府県大会や国体で優勝したりして本格的にやってる子も居ますし、コロナで無くなりなりはしましたが、高校生から始めて国体の出場を決めていた子もいます。
よその教室には50代から始めて5段になった方もいらっしゃいますし、50代から始めてねんりんピックで優勝された方もいらっしゃいます。そういった上を目指す方もいれば、リズム薙刀など、自分の好きな競技を楽しむという、本当に色んな楽しみ方があるのが薙刀の魅力だと思います。
「自分の娘くらい教え~!」
印象に残っているお話はありますか?
昨年(2023年)の5月にお亡くなりになってしまったんですが、岩瀬先生を慕って集まった方が多いんです。私も10歳からなぎなたをやってて中学生で教室を卒業しても、「今度大会あるからおいで~!」って声かけてくださる先生だったんです。私の結婚式の際にも「女の子が生まれたら、なぎなた習わせてください!」ってスピーチされてたり、子供が生まれた時に退院して帰ったら私の母親より先に娘を抱っこして「薙刀やるんやで~!」って(笑)
3歳になったら「そろそろ始めにおいでや~」って連絡くださって、先生のお孫さんが同い年だったので幼稚園入ったときに一緒に始めたんです(笑)それに付き添いで来てたら、今度は先生から「自分の娘くらい教え~!」って言われて、いやいやいやって言いながらいつの間にかやってるって感じで指導をしてたんです(笑)
他にもお腹に赤ちゃん出来て、「出てきたらなぎなたやるんやで~!」って言ってたら男の子だったんですけど、「男の子でもいいがな!」って言われて始めた子も居ますし、今一緒に指導されてる方はお子さんが出来た時に胴着が送られてきて、「それ着て連れといで~」って話もありました(笑)本当にパワフルな先生で、そんな岩瀬先生がやっぱり印象的でしたし、惹きつけられて始めた人が多いですね。
最初は防具も着けれなかった
やりがいを感じられる時はどんな時ですか?
やっぱり子供たちの成長ですね。小さい子は初めての試合で一本取られたりしたときはパニック起こしたりして痛い~って泣いてたりしますが、年数たってくると泣かなくなったり、頑張れるようにもなってきますし、最初は防具も着けれなかったのがちょうちょ結びから教えて、自分で出来るようになったところを見てる時には凄く成長を感じます。
色んな世代の方と楽しくお稽古していきたい
最後に、読者の皆様にメッセージをお願いします。
なぎなたを楽しむ方から、トップを目指す選手まで、いろんな方になぎなたをして頂ける場だと思います。礼に始まって礼に終わるので礼儀も身に付きますし、小さい子から大人の方まで色んな世代の方と楽しくお稽古していきたいと思っております。
ありがとうございました!